2020-03-01から1ヶ月間の記事一覧

【平面線形】曲線拡幅の「両側拡幅」「内側拡幅」について詳しく解説します

はじめに 道路設計において、半径の小さな曲線部においては下図のように「曲線拡幅」を行います。 直線部(拡幅なし)を上段、曲線部(拡幅あり)を下段として並べて断面図を書くと下図の通りですが、曲線部の拡幅の仕方について、左の図のように「両側拡幅」と…

【縦断線形】ブロークンバックカーブについて詳しく解説します

はじめに 道路の縦断線形の勾配変化部には、縦断曲線(バーチカル)を設置します。 下図のように、前後の同方向のバーチカルに挟まれた「短い直線」が存在するような線形は「ブロークンバックカーブ」と呼ばれ、「好ましくない線形」とされています。日本道路…

【縦断線形】バーチカル途中の接線勾配の算出方法を詳しく解説します

はじめに 道路の縦断線形の勾配変化部には、縦断曲線(バーチカル)を設置します。 各種照査等で、そのバーチカルの途中の点において、そのポイントの勾配は何パーセントなのかを知る必要があるケースがあります。 ここでは、その「バーチカル途中の接線勾配の…

【平面線形】卵形クロソイドについて詳しく解説します

はじめに 通常のクロソイド曲線は「直線と円曲線を接続するもの」ですが、卵形クロソイドは「大円と小円を接続するもの」となります。これの内容を詳しく説明します。 なお、日本道路協会から発行されている「道路構造令の解説と運用(平成27年6月)」のことを…

【平面線形】ブロークンバックカーブについて詳しく解説します

はじめに 道路の平面線形において「好ましくない線形」の一つに、「ブロークンバックカーブ」というものがあります。今回はこれに関する、実際の線形設計においての留意点などを述べるものとします。 なお、日本道路協会から発行されている「道路構造令の解…

【平面線形】クロソイドのパラメータは小さめに抑えたほうが良い理由

はじめに 道路の平面線形において、緩和曲線(直線と円曲線を接続する部分)にはクロソイド曲線を使用します。 ここでは、私が「クロソイドのパラメータは問題が無い範囲において、出来るだけ小さめに抑えたほうが良い」(すなわちクロソイド区間の延長は短めに…

まずは「道路構造令の解説と運用」を読み込もう

立場は明かさないが(今まで色々変わっている)、私はずっと「道路設計」の仕事をしている。詳細設計(工事の直前の段階)よりかは少し上流側の仕事が主で、道路の基本的な線形を決める(平面線形や縦断線形、片勾配計画や視距の拡幅など、幾何構造全般を決定する…